• Yoko Yoshimoto

「自然と相反する一つのシステムが構築された」

最終更新: 4月17日



・農学者たちは、気候の管理、動物保護、種の保全について諦めていると、ビオ農家のヨセフ・ブラウン氏は語る。彼は、大規模農業から、小規模農業への転換を訴える。そして、農地により多くの腐植土が戻ることも。

彼が、ビオに転換する前は、在来型の農家だった。「それに伴う様々なこと、つまり、農薬散布をし、多収穫を目指していた」。世論は今、在来型農業に反対する。しかし彼は、「政治と利益団体の責任」の在り方に関して不満を持つ。

今、小規模農業が、国家の悪役にされていることは、全く理解できないと、ヨセフ・ブラウン氏は語気を強める。農業政策と農業学者は、大規模農業に税金を費やした。農業の大規模化によって、生産高は急激に増えた。しかし、同時に、農業の構造を壊した。その影響は世界に及んだ。食料の輸出と価格のダンピングによって、小規模農業のシステムは壊された。それは、難民の流入にも原因がある。多くの難民が、低賃金で、大規模農場で働かされている。

農業学は、どんな間違いを犯したか?

水質保全と気候管理、土壌と動物の種の保存を目指す課題を、農学者たちは、諦めているように見える。工業化は、1920年以降に始まった。盛んになったのは、1950〜60年代。そこでは、自然に逆行し、自然を支配するというシステムが構築された。今日でもなお、それが可能であると、多くの人々が信じている。現在、それを見出しでは、「デジタル化」と呼んでいる。私たちには、自然と共存するパートナーになるという、パラダイムチェンジが必要だ。今こそ、それに取り組むことが出来ると、私は考える。

農業は、気候変動に対して何が出来るか?

とても多くのことが出来る。大抵の気候学者たちは、その意識がない。その理由に、彼らは、技術的な解決法ばかりを探すから。しかし、一定面積の畑を、腐植土に作り変えることによって、私たちは、大気中の二酸化炭素量を、長くても30年以内に元に戻すことが出来る。誰も信じないかもしれないが、事実である。一つの例として、私は、3%の腐植土を30年掛けて作った。それにより土が、1haあたり200トンの二酸化炭素と結びつくことになる。もし、私たちが、世界的に耕作地を作れば、現在、大気中にある、過剰な二酸化炭素を再び土の中に蓄えることが出来るだろう。気候学者たちは、腐植土作りを通して、地球温暖化を防ぐことが出来ることに、少しずつ気付き始めている。

どのように、腐植土を増やすか?

全く簡単なこと。トウモロコシ畑を、その4倍の根の広がりを持つクローバーに植え替えること。土地を緑化し、休耕にし、地力の回復を図る。伝統的な穀物とトウモロコシの栽培は控える。更に、様々な樹木を植えて森を緑化し、光合成によって生じる水分が蒸発すれば、冷却効果も生じ、私たちは、短期間に地球温暖化にブレーキをかけることが出来る。例えば、世界の年間の防衛支出を削れば、植樹の資金を捻出できる。なんて、素晴らしいことだろう!

でも、もし穀類を減らし、クローバーと木々に植え換えたら、人類は飢え死にしてしまうのでは?

私たちは、過去100年間に、世界の耕作地の30%を、塩害と侵食で失った。もし、毎年豊作であれば、飢饉もなかったであろう。当然、私たちの生活スタイルを変えなくてならない。まず、食物の浪費をしない、そして、肉の消費を減らす。つまり、世界の家畜の餌となる穀物生産量を、今の60%まで減らすことを目標とする。そうすれば、世界の人口の穀類をまかなうことが出来る。

農業に生かす水を、私たちは維持できるか?

農業は、全世界の備蓄飲用水の70%を消費する。それ自体、そんなに悪いことではない。それで、食料を生産するから。しかし、単一栽培と重機を使う農業は、水が土に帰らないし、蓄えられない。だから、私たちは、小さな農業を推奨する。例えば、ミミズの役割は、特に重要である。ミミズは、最長2mまで、地中深く穴を掘る。その穴が、水を地中深くまで導く。

種の多様性への国民の意識は、このテーマが如何に大切であるかを示した

近代農業が栄えている現状を、バイエルン州の自然保護法の改定では、全く止められない。このままでは、種の絶滅は止められない。私たちは、全く違った農業が必要である。

先程も述べたように、私たちは、豚の飼料となる穀類を、多く必要としない。一方、牧草地に、草花を含めた、多種類の植物を植えた牧草地は、健康で多産な雌牛が育ち、濃厚飼料を与えた牛よりも、実質的にメタンガスの排出量も少ない。世界の食料品の75%は、小農家による生産であることを、世界の農業報告は示している。残念ながら、それはドイツで公表されていない。ウガンダには、「ヴァルトガルテンシステム(直訳して、森の庭園システム)」というものある。それは、一箇所に、バナナ、ココナッツ、潅木、野菜などを栽培する農業で、単一農業よりも、多くの収穫が報告されている。政府と経済界はまだ、それに目を向けていない。

作;Alexandra Veltori(2019,3,26) 話;Josef Braun 訳;Yoko Yoshimoto


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